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この写真は益田岩船 2を別角度から撮影したものです。
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小雨の降る住宅街の坂を抜け、足場の悪い曲がりくねった細い山道を進んでいくと、開けた竹林の中に巨大な岩が現れます。ガイドブックに小さく記された「岩船」という文字からは決して想像できない不思議な光景でした。上から大きく2つの穴が開けられ、周囲に古代文字とも取れる無造作な溝が刻まれた巨石は、確かに異世界へ飛び立つ船のようにも見えます。
奈良県橿原市にある益田岩船(Wikipedia, 同市の観光政策課による観光スポット紹介ページ)は、飛鳥時代の石造物のひとつと言われています。弘法大師の石碑を乗せる台座として使われていたとか、古墳として建造している途中で放棄されたという説もありますが、文献がなく詳細は分かっていません。
詳細不明の遺跡の起源や未知の技術への憧憬は、かつてのオーパーツブームを思い出させます(石造物に関するもので有名なのはコスタリカの石球でしょうか)。もしも、遠い未来の知的存在がGitHub Arctic Code Vaultを掘り出してコンテナの大きさと模様を眺めるだけの単なる観光資源として楽しんでいたら、僕のレポジトリがアーカイブされているのもなかなか悪くない気がします。